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動物別症例集

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爬虫類のクリプトスポリジウム症

クリプトスポリジウムは原虫というごく小さな寄生虫の一種で、様々な爬虫類に対して致命的な消化器疾患を引き起こします。
海外のペットショップにおける爬虫類の死因において、トカゲで44.4%、ヘビで6.7%、カメで4%を占めるといわれています。
国内では特にヒョウモントカゲモドキの発症が多いとされています。

一般的な症状としては、嘔吐、下痢、食欲不振が見られます。
発症初期には食欲があるにもかかわらず体重が減少していくというのが特徴で、末期には重度の削痩を示したり、突然死してしまうことがあります。

クリプトスポリジウムは単純な糞便検査で検出されることもありますが、検出率が低いため、当院では疑わしい子に対して遺伝子検査(RT-PCR法)を実施しています。

効果的な治療法は現在確立されておらず、抗生物質、補液や強制給餌などの支持療法を中心に行います。
基本的には予後不良ですが、根気強く治療を継続すると治癒したという例も報告されています。

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