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動物別症例集

ハリネズミの神経症状に対するMRI検査の有用性

神経症状を呈し,ふらつき症候群(WHS)を疑うハリネズミに対し無麻酔下でのMRI検査を実施した二症例について、2018年のエキゾチックペット研究会にて症例発表を行った。
ハリネズミでのMRI検査の報告は未だなく,適正なデータはまだ存在しない。
今回実施したMRI検査により脳炎および脳腫瘍を強く疑う所見を得られたため,様々な神経症状に対して生前診断が可能となる事が判明した。
今後はデータの蓄積や不動化状態での撮影,さらに造影剤を用いた撮影を行う事により精度の高い診断を行う事が課題であると言える。


爬虫類の卵胞鬱滞におけるリュープリン治療の可能性

爬虫類における生殖器疾患は比較的多く、中でも卵塞症が問題になりやすい。卵胞鬱滞は発生機序が明確になってはおらず、外科的な卵巣・卵管摘出術が主な治療法であり、内科的な治療法はいまだ確立されていない。
卵胞鬱滞を呈している爬虫類(ミシシッピアカミミガメの一症例およびサバンナモニターの一症例)に対して、酢酸リュープロレリン(商品名:リュープリン)を用いて治療を行う機会を得た。
今後も症例の蓄積を行い、安全域の決定や投与間隔、有効な症例の見極め、使用法の多様化等が課題となる。
この症例は2017年のエキゾチックペット研究会にて症例発表を行った。


フトアゴヒゲトカゲの全身性微胞子虫症

全身性微胞子虫症とは診断方法が確立されておらず、生前診断が困難な疾患であるが、おそらくEncephalitozoon sppが関与していると思われる。報告では副腎や肝臓、腸管、脂肪組織における感染も確認されており、症状が多様化しやすく、発見は困難であろう。今回この症例を2016年のエキゾチックペット研究会にて症例発表を行った。


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