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動物別症例集 8ページ目

デグーの脊索腫

脊索腫とは、通常胎児期のみに認められる脊索という機関が出生後も残存し腫瘍化したもので、一般的に尾の付け根辺りにできます。フェレットでは、通常尾の先端に塊状の腫瘍が形成されます。デグーの腫瘍については、情報が非常に少なく、他の動物に比べて腫瘍は少ないとも言われていますが、血管腫、肉腫、リンパ腫、歯牙腫、線維腫、線維肉腫などの報告があります。脊索腫は悪性度は低い腫瘍に分類されますが、デグーの脊索腫については文献による報告がなく、挙動や悪性度などは正確にはわかっていません。一般的に外科切除が推奨される腫瘍です。

※本症例は、病理専門医の近藤広孝先生執筆の元、海外の学術論文に掲載されました。
Kondo, H., Hara, K., Sukegawa, A., & Shibuya, H. (2018). Chordoma of the Tail in a Degu (Octodon Degus). Journal of Exotic Pet Medicine, 27(4), 1–4. https://doi.org/10.1053/j.jepm.2017.10.025



ボタンインコのキサントーマ(黄色腫)

キサントーマは高脂血症が存在する場合に外的刺激が加わり発生します。翼端部のキサントーマでは、打撲や慢性的な毛引きが原因になることが多いです。重量の増加で飛べなくなったり、自咬してしまうこともあります。
治療は、内科療法(高脂血症の改善と発情抑制)と外科摘出があります。


猫の皮膚糸状菌症(真菌性皮膚炎)

皮膚糸状菌症とは、皮膚糸状菌(ひふしじょうきん)の感染を原因とする感染症で、皮膚糸状菌が表皮の角質層、被毛、爪において増殖する病気です。環境(土壌)からまたは他の猫との接触により感染します。子猫、老齢猫あるいは何らかの疾患を持ち免疫機能が十分でない猫で発症しやすくなります。
症状は、顔、耳、四肢の一部分などに円形などの脱毛ができ、その周りにフケやかさぶたが見られるようになります。また脱毛部分を掻く動作なども見られるようになります。治療には、抗真菌薬の内服や抗真菌薬の入ったローションや軟膏などの塗布が行われます。また、抗真菌薬の入ったシャンプーで薬浴を行うこともあります。


犬の胆嚢摘出(胆石)

胆汁が濃縮して泥状に変性した胆泥が、さらに石になったものを胆石といいます。胆嚢に異常が生じても初期にはほとんど無症状で、進行した場合に元気・食欲の低下や嘔吐が見られることがあります。
治療として、軽度であれば胆汁の分泌を促進する利胆剤を投与する内科治療で様子を見ます。内科治療に反応しない場合や、胆泥、胆石などが閉塞を引き起こしている場合には外科的処置が必要になります。
定期的な健康診断で早期発見をする事も大切です


エジプトトゲオアガマの膀胱結石

エジプトトゲオアガマは総排泄孔から固形物の糞、液状の尿、クリーム状の尿酸塩を排泄します。タンパク質の過剰摂取、水分不足、環境湿度の低下などで、尿酸が硬化すると結石となり、ある程度以上の大きさに成長した結石は、痛みを伴い、周辺の臓器を圧迫するので、便秘、卵秘、尿道閉塞、食欲低下などのさまざまな異常を引き起こします。また、腎臓への負担の増加や脱水による高尿酸塩血症(=痛風の症状)、体腔内臓器(腹膜、心臓、膀胱など)の浮腫等の異常がみられることもあります。 結石は非常に大きくなると、膀胱の穿孔や周辺臓器の損傷が起こり、死亡する危険もあります。治療法は、全身麻酔による膀胱切開で結石を摘出する方法になります。


ウサギの乳腺腫瘍

ウサギの乳腺腫瘍は悪性腫瘍の確率が高く、乳腺癌として知られています。転移率も高いので、早期発見が重要になってきます。普段の生活からお腹などを触る習慣をつけておくとよいでしょう。ウサギの乳腺腫瘍も犬や猫と一緒で、外科的摘出術が第一治療法です。再発率も高いため、手術後の定期的な健診も大事です。


猫(スコティッシュ)の骨関節症

猫の骨関節症は、変形性の関節疾患で、動作時に困難と痛みを伴います。若年層でも発症することがありますが、主に中年期から高齢期に見られます。スコティッシュホールドは遺伝的に発症することが知られています。

変形性骨関節症は完治する病気ではありませんが、適度な運動・体重制限・内科的治療(鎮痛消炎剤など)などで症状を緩和できる場合があります。


犬の会陰ヘルニア

会陰ヘルニアは、原因は不明な点も多いですが、男性ホルモンが影響していると考えられます。5歳以上の雄犬に多く見られます。症状は、ヘルニア嚢内に腸が出て、便秘や排便困難が見られるようになります。

治療は外科手術で、筋肉の隙間を他の筋肉で塞ぎ、脱出した臓器を元の状態に戻します。同時に去勢手術を行うことで発生率は低下することがわかっているので、予防できる病気です。


カエルの浮腫病

カエルの浮腫病は体の組織や体の中に水分が貯留していることを言い、風船病と呼ばれます。原因は感染症、内臓 疾患、栄養性疾患など様々で、この状態になると数日で亡くなってしまうこともあり、治療方法は抗生剤の投与、利尿剤の投与、水分を直接抜くなどの対症療法になります。

痩せてきた、最近食欲がないなどの症状がみられてきたらなるべく早めに病院に連れて行きましょう。


猫の子宮蓄膿症

子宮蓄膿症は、子宮に細菌が感染することで炎症が起こり、子宮内に膿がたまる病気です。元気や食欲がなくなるほか、発熱や嘔吐、下痢、多飲多尿などが認められることがあります。場合によってはショック症状や急性腎不全を併発することもあります。
治療の第一選択としては、卵巣と子宮を摘出する手術です。急性腎不全やショック状態にある場合には、状態を安定させるために点滴や抗生剤の投与を行います。
子宮蓄膿症は、避妊手術を受けることで予防ができます。また、避妊手術を行えば、子宮蓄膿症だけでなく、子宮癌、乳腺腫瘍の発症を予防することができます。


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